2025年度 県大Techサロン活動報告

開学30周年を迎えた活気のなかで、県大Techサロンも多くの催し物をご紹介できた大変活動的な一年となりました。

【2025年8月29日 機能創生サロン 生産システム分野ラジオ出演】
  工学や情報の分野を中心に研究に取り組む次世代研究者へのインタビューを通じて、未来へ踏み出す一歩を応援する
  ラジオ番組「中電シーティーアイ Welcome Generation」に、奥村教授と研究室の大学院生3名が出演しました。
  番組はDJ重田優平氏の進行で、研究内容や学生生活について紹介しました。

  奥村教授の研究テーマは、『サーキュラーエコノミー(循環経済)』です。
  工業製品の製造・販売過程における環境負荷を低減しつつ、経済発展にも資する循環型の製造システムを追求してい
  ます。
  例えば、自動車には多くの部品が使用されていますが、それらは有限な地球資源に依存しており、継続的な利用には
  枯渇の懸念があります。
  製造時の環境負荷低減に加えて、廃棄後まで含めた資源・エネルギー循環の構築も重要な課題とされています。

  大学院生は、
   『再製造品の資源循環性をシミュレーションする研究』
   『AIを用いた機械の故障診断に関する研究』
   『研削砥石の詰まり具合と音との関係を解析する研究』
  など、生産システムに関連する特色あるテーマに取り組んでいます。  
  また、学生生活に関する話題にも触れ、研究と日常の両面から大学院での取り組みを伝えました。


【2025年9月5日 機能創生サロン レオロジーで活躍する若手・女性研究者開催】
  対面で開催予定でしたが、台風の接近で急遽オンライン開催となりました。
  4名の講師をお迎えしての講演会は、学外から12名、学生10名、工学教員5名、計27名と多くの方にご参加いただき
  ました。

  ■ポリウレタンおよびエポキシ接着剤の変形下におけるマルチスケール構造解析          
       京都大学  大林駆 氏   
  ■PA6のレオロジー特性と物性と構造 -分子量の異なるPA6を比較する-              
       ユニチカ株式会社  志波智子 氏   
  ■化粧品におけるレオロジー手法の活用 -新規増粘剤開発から感触の定量化まで-
       株式会社資生堂  中村綾野 氏   
  ■様々な階層に現れる弾性不安定      
       名古屋大学  日出間るり 氏


【2025年9月5日 情報応用サロン 電子回路分野ラジオ出演】
  工学や情報の分野を中心に研究に取り組む次世代研究者へのインタビューを通じて、未来へ踏み出す一歩を応援する
  ラジオ番組「中電シーティーアイ Welcome Generation」に、岸根教授と研究室の大学院生3名が出演しました。
  番組はDJ重田優平氏の進行で、研究内容や学生生活について紹介しました。

  岸根教授の研究テーマは、大きく二つ。
   ➀大容量集積回路の高度化(高速化、小型化、省電力化)のためのシステム装置開発。
   ➁高度な画像信号処理システムのセンサー開発。
  これらは、自動車などに搭載されることを想定しています。
  その他、液滴の計量精度(マイクロリットル)を向上させる新規センサーの開発があります。
  これは医療分野や生物研究に貢献するものです。

  大学院生は、
   『完全自動運転実現のための高性能集積回路の設計』
   『カメラのブレ補正に関するセンサーの精度向上の技術開発』
   『電気の力を利用した液体の計量測定の新規センサー開発』
  を研究されています。

  この研究室が行う研究分野は時代の流れに沿ったものを世に出していかなければならないところが、難しくもやりが
  いのある研究とのことでした。


【2025年9月24日 工学研究交流会開催】
  昨年まで「工学部研究交流会」として17回の歴史を重ねてまいりましたが、工学に関わる皆様との交流の輪をさら
  に広げることを企図し、本年度より名称を「工学研究交流会」に改めて開催いたしました。
  今回は、工学部教員に加え、県立高等専門学校開設準備教員の先生方にも研究紹介、学校紹介を実施いただきまし
  た。さらに、高専共創フォーラム参画企業の皆様にも多数ご来場いただき、過去最多の参加者を迎え、盛況のうち
  に交流会を終えることができました。

                  2025年度 参加者集計(単位:名

学外参加者 学内参加者 学生 合計
144(93ヶ所) 55 90 289

  アンケートにご協力いただき、ありがとうございました。57名様からご回答を頂くことができました。
  集計とご意見の一部をご紹介します(文字数を減らしている箇所がございます)。

2025年度アンケート結果(回答数57件)


  <問5:学生の発表に関して>
   ・詳しく説明してくださり、非常に勉強になりました(私の勉強不足により内容は少し難しかったです
    が・・)
   ・学生さんは自分の研究内容を知らない人に対して分かりやすく説明されており、今後事業で利用でき
    ないかなど考えていきたいと思います。
   ・1テーマA3くらいにまとめて、院生の数だけパネルがあるようになると多くの人が話しやすい。

  <問6:会全体に関して>
   ・ショートプレゼンは件数を絞った方が分かりやすいと思います。
   ・人が多く、教員や学生さんとお話しするにも並んで待っていたりして、深いお話が難しかった。
   ・もう少し、先生方とお話しする場があればよかった。
   ・各研究室の提示の課題と、どんな企業からの支援が必要かまとまっているとよいと感じました。
   ・県立高専の話が聞けてよかった。
   ・高専開設に向け、インターンシップなどにより協力していければ幸いです。



【2025年11月14日 情報応用サロン プラズマプロセスに関する討論会開催】
  仏国よりDavid Pai先生が来学された機会に、Techサロンに所属する教員である酒井教授と平山准教授が
  実施している科研費プロジェクトの内容の紹介と、関連する内容について国際的に活躍するベテラン・若
  手の研究者により研究会を行いました。
  当日、各話者により、時間枠を超えるような熱心な講演が行われました。例えば、David Pai教授は、自ら
  が行っている研究の紹介として、ラマン分光法による水表面の伸縮バンドの解析を行い、プラズマが液面
  と接する表面で生じる強い不均一性分布がどのようになっているかを明らかにしました。
  討論においては、実験研究への機械学習モデルの適用の可能性など、より一般的な議論も行い、教職員だ
  けでなく学生も国際交流を体験することができました。

  <題目と発表者>
   ◆Searching for new problems in plasma-liquid and plasma-surface interactions
       David Pai, LPP - Ecole Polytechnique - CNRS
   ◆Growing chemical reaction networks in plasmas
       Tomoyuki Murakami, Seikei University
   ◆Ion velocity distribution in non-equilibrium plasma metadistributions
       Tsuyohito Ito, The University of Tokyo
   ◆Plasma-driven synthesis of imine macrocycles and the effects of feed gas composition on
    reactionpathways
       Patrycja Roszkowska, The University of Tokyo
   ◆Graph-theoretic robustness analysis of argon plasma chemistry involving excited level
    transitions
       Alexandre Bambina, Seikei University



【2025年12月11日 機能創生サロン 化学発光(CL)による高分子材料の劣化評価について開催

  「化学発光(CL)による高分子材料の劣化評価」に焦点を当てて、高分子材料の劣化メカニズムと化学
  発光評価法について、講義(1時間)とデモ実験(1.5時間)が行われました。
  17名の学生が参加し、熱心に講義と実験を受講していました。

  講義/「化学発光(CL)による高分子材料の劣化評価について」
       東北電子産業(株) 佐藤氏
  実験/化学発光測定装置を用いた実験
  



【2026年1月21日 工学部主催セミナー 「理工系の女子枠入試の意義を考える」開催

  滋賀県立大学開学30周年事業の一環として、工学部主催によるセミナーを開催いたしました。
  当日は、工学部教員に加え、本学教職員ならびに県立高等専門学校開設準備局関係者を含む総勢46名が
  参加しました。
  ジェンダー問題に起因する構造的要因、理系人材の多様化の必要性、さらには近年の女子枠入試の実施
  例とその賛否などについて理解を深め、工学部の将来像を多面的に考察する有意義な機会となりました。

  講師/京都産業大学副学長 現代社会学部教授 藤野敦子先生
  題目/「理工系の女子枠入試の意義を考える」
      女子枠入試は賛否両論ですが、女性が理工系を選択しにくいジェンダーに起因する構造的要因を
      整理し、反対意見にも着目しながら、その意義をお話いただきました。

 

 



2026年02月26日