夏は暑さが記録を更新し続け、冬は寒波が長期間停滞するといった極端な気候の年でした。工学部ではセミナーなどが多く開催され、サロン会員様のご参加も承り、活気が戻ったと感じられる一年でした。
【2024年5月10日 情報応用サロン セミナー開催】
「情報学と熱力学による非平衡開放系の理解」と題して、環びわ湖大学・地域コンソーシアムにおいて開催された
本セミナーでは、多くの先生がご講演されました。学生をはじめ学外からも、総勢35名のご参加(対面およびオンラ
イン)をいただきました。
伊藤剛仁先生(東京大学) 「プロセス現象を対象とした状態評価学
~メタ分布解析によるプロセスイノベーションへ向けて~」
荒巻光利先生(日本大学) 「光の空間構造を利用した新規分光法の開発」
石川善恵先生(産業技術総合研究所)「液中レーザー溶融法による機能性材料合成技術の開発」
酒井道先生(滋賀県立大学) 「情報学と熱力学をつなぐモデル構築への基礎検討」
河﨑澄先生(滋賀県立大学) 「KL情報量を用いた噴流画像解析手法」
新戸浩幸先生(福岡大学) 「気液・液液二相流中の固体粒子に関する直接数値計算」
堤隆嘉先生(名古屋大学) 「グリーンプラズマエッチングに向けた活性種輸送の実験的解明」
吉村信次先生(核融合科学研究所) 「円柱磁化プラズマ中の自発的構造形成と速度分布関数」
【2024年6月3日 機能創生サロン 高分子セミナー開催】
「プラスチックのマテリアルリサイクルの最前線」と題して、京都テルサにて開催されたセミナーには、講師の先生
2名をお招きして講演していただきました。サロン会員様のご出席もあり、充実したものとなりました。
「物理劣化・物理再生理論から考えるプラスチックの成形と水平リサイクル」
福岡大学研究推進部 機能構造マテリアル研究所 八尾 滋 先生
「PP樹脂射出成形品の金型・成形技術を用いたマテリアルリサイクル性向上の取り組み」
三光合成株式会社 亀田 隆夫 先生
【2024年7月26日 機能創生サロン 高分子材料セミナー開催】
「繊維・高分子材料の環境劣化」と題して、本学交流センター内の研修室で行われた本セミナーには、
九州大学から講師の先生をお招きしてご講演いただきました。
サロン会員様もご参加いただいたうえ、学生からは空気中に存在するマイクロプラスチックに関する質問
が、教員からは物性評価に関する多くの質問がなされ、非常に活発なセミナーとなりました。
「繊維・高分子材料の環境劣化」
九州大学 ネガティブエミッションテクノロジー研究センター 高原淳先生
【2024年9月24日 工学部研究交流会開催】
今年は交流センターが工事のため、学内の教室と生協カフェテリアで開催する異例の年となりました。
会費のご負担をいただいたにもかかわらず、多くのご参加をいただきありがとうございました。
外来 | 工学教員・学内 | 学生 | 合計 |
---|---|---|---|
64名(36社、3団体) | 42名 | 43名 | 149名 |
ペーパーレス化したアンケートにも多くのご回答をいただき、ありがとうございました。
その一部をご紹介します。
<ショートプレゼンテーション>
・ポイントを押さえた端的な発表で、わかりやすかった。
・各研究室の研究内容や最近の取り組みの概要が把握できてよかった。
<ポスター発表>
・興味深い内容に、わかりやすい説明をしていただいてよかった。
・学生さんの説明がわかりやすく、元気がよくてよかった。
・1回20分の発表であったが、もう少し短くてもよかった。
・多くの人と交流し、情報交換するには1時間は短いと感じる。
【2024年11月28,29日 情報応用サロン イノベーションストリームKANSAI8.0開催】
大阪で開催された本イベントに情報応用サロンの西岡講師が「空気振動インフレータブルソフトアクチュエータ」
と題して出展しました。
2日間の開催で、会場全体の参加者が1090名、さらに45名もの方が本ブースを訪問してくださいました。
<出展内容>
ソフトアクチュエータ(エネルギーを”動作”に変換する装置の中でも柔軟な材料で構成されるもの)の中で、
プラスティックフィルムを用いた空気圧駆動式のインフレータブルアクチュエータを提案し、基本となるアク
チュエータと応用例についての展示。
【2024年12月10日 機能創生サロン 第116回高分子セミナー開催】
日本材料学会 高分子材料部門委員会の主催で「頑張る若手の”hola(オラ)が研究”自慢」と銘打ち、若手
研究者が最新の研究成果について発表するセミナーが開催されました。
参加大学は本学含めて7大学(京都大学、大阪大学、京都工芸繊維大学、名古屋工業大学、金沢大学、
山形大学)で、非常に活発なディスカッションがなされました。また、各大学の先生方より有用なコメン
トも多数あり、今後の修士論文作成に役立つ内容でした。
企業からは、カネカ(株)、東洋紡(株)、三菱電機(株)、また官からは大阪産業技術研究所の参加もあり、
幅広い情報交換ができました。
学生による口頭発表は22件あり、一般参加者も含めた厳正な審査の結果、3件が「優秀口頭発表賞」に選
出され、このうち本学の田中秀治さんと世古口太貴さん(ともにM1学生)が受賞しました。
【2024年12月24日 機能創生サロン NEDOプロジェクト特別講座開催】
「NEDOプロジェクトを核とした人材育成、産学連携等の総合的展開/廃プラスチックの高度物性再生の開発技術
者養成に係る特別講座」が本学産学連携センター2階セミナー室にて開催されました。
同セミナーでは、学外参加者130名、本学学生8名の参加を含む総勢140名の参加があり、同日には、
本学工学部材料化学科・有機複合材料研究分野の研究室見学会も実施されました。
◇講座内容◇
「レオロジーの基礎~レオロジーで何が分かるのか?~」 徳満勝久先生(滋賀県立大学)
「レオロジーの深耕~レオロジーで何ができるのか~」 伊崎健晴先生(三井化学)
「高分子レオロジーの形成加工への応用」 杉本昌隆先生(山形大学)
「レオロジーを用いた射出形成品の表面外観改良その2」 前田修一先生(高分子学会フェロー)